
側にいられるだけで④【牡丹の花の咲く頃には】
第18章 第四話 【牡丹の花咲く頃には】 祖父の願い
「イルチェさまの具合は、かなり悪いのか?」
改めて訊ねるのに、キョンシルは頷いて見せた。
「卒中ですって。今度、発作が起きたら、そのときは覚悟しなければならないとお医者さまが言われたそうよ」
「何ということだ。あの天下の崔イルチェさまが」
トスもまた衝撃に言葉もないようである。
「それならば余計に少しでも早く、イルチェさまの許に馳せ参じた方が良いな。明朝にでも崔家の屋敷に行ったらどうだ?」
「そうね。私もそうしようと思うわ。お祖父さまは、私の両親の結婚に反対したことを悔いておられるようだけど、それは仕方がないことよ。
改めて訊ねるのに、キョンシルは頷いて見せた。
「卒中ですって。今度、発作が起きたら、そのときは覚悟しなければならないとお医者さまが言われたそうよ」
「何ということだ。あの天下の崔イルチェさまが」
トスもまた衝撃に言葉もないようである。
「それならば余計に少しでも早く、イルチェさまの許に馳せ参じた方が良いな。明朝にでも崔家の屋敷に行ったらどうだ?」
「そうね。私もそうしようと思うわ。お祖父さまは、私の両親の結婚に反対したことを悔いておられるようだけど、それは仕方がないことよ。
