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君の笑顔

第33章 言い表せない気持ち ~陽介~

「ありがとう、じゃあ、こっち」

片野は沢村のあとを追い掛ける、


俺とウラは、ただ二人の後ろ姿を見ていることしかできなかった。


「二人きりにすると、危ないんじゃね?」

ふとウラを見て俺が言った。


「いや……片野が嫌がってないなら、大丈夫だろ…」

心なしか声に元気がないような気がする。



そりゃそうだ。
ウラは片野が好きなんだから…

そんな好きなやつの昔好きだったやつが突然現れて、しかもそいつが親友だったりしたら余計…


「入るか。」

二人が見えなくなったところでウラが部屋の扉を開けた。


中は机とベッドと本棚とテレビくらいしかない、質素な部屋だった。


ただ、広い。

俺の部屋の五倍はあるんじゃないかというくらい広い。


俺とウラは小さなローテーブルの周りに座った。

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