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君がいいんだ

第5章 スウェット

「翔くん…」
「なに?」

やっと『櫻井さん』から『翔くん』に
呼び方が戻った

「あの…もう離して?」
「んー…どうしようかな(笑)」
「だって…」
「だって、なに?」

俺は1ミリも離したくなかったけど
しょうがなく彼女を腕の中から離す

「だって、なに?(笑)」
「買ってきてくれたケーキ…食べたい」

俺と彼女は笑いこけながら
もう一度コーヒーを入れて俺が買ってきた
ケーキをテーブルに並べた

「いただきまーす♪」

嬉しそうにクリームとフルーツの乗った
ケーキを頬張る彼女は可愛かった

俺も一緒に食べてはいるが
このあとどうしようかと考えていたせいか
味なんて全くわからなかった…



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