
夢の虹
第1章 席替え
「何さ、二人で照れちゃって~」
そう言って流星の頭を小突くのは誠司君―山口誠司。
流星は誠司君をうっとおしそうに睨む。
…抵抗出来ないのが、なんだか可愛い。
「でも席替えしちゃうのか~。残念…」
「なんで?山口が残念がる理由はないじゃんか」
「だって俺、心愛ちゃんの席に毎朝座れて嬉しかっ―」
スパァァァァンッッ―…
あ…流星の叩いたのがクリーンヒット(笑)
「いってぇー!!何すんだ流星!」
「うるせぇっ!お前は黙っとけっ!!」
小百合も、珠理も、真緒ちゃんだって大笑い。
私も笑ってしまった。
