夢の虹
第3章 雨の日
「え、わ、私が、り、流星と…?!」
「なに今さら照れてるの。流星君とバイト帰りはいつも一緒なんでしょ?」
確かにそうだけど…
でもあれは流星と付き合う前からやっているもので、一緒に下校はもちろん、雨とはいえ、人通りの多い昼間に一緒に歩くのは始めてである。
なんだか妙に恥ずかしい。
「ほら流星!それが一番だぞ!」
「あー…う、うん…」
流星は顔を真っ赤にしながら言ってきた。
多分、というか絶対に私の方が真っ赤だ。
「心愛…バイト先まで送ってく…」
流星の声は最後の方は凄く小さかったけど、それでも言ってくれた。
私は小さく頷いて、顔を下に向ける。
…こんな顔、見せられないよ。
小百合と誠司君がニタニタしていたのは言うまでもない。