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夢の虹

第1章 席替え


5月も終わりに近づく今日この頃。

もうすぐ梅雨がやって来るけど、今はまだそんな様子は全く見えない。

気持ちいいくらいの青空のもと、私、東城心愛は学校へ向かって歩いていた。

桜の季節はとうに終わって、今は木々が青々と茂っている。

青空との対比が綺麗で、優しい風がそれらをふわりと包む。


「心愛ー!」


後ろから誰かに呼ばれた。

軽快な足音と共に、その主はだんだんと近づいてくる。

振り返ると小百合―間瀬小百合がそこにいた。

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