夢の虹
第2章 となり
「悪いんだけどさ、教科書見してくんね?忘れたみたいでさ」
「うん、いいけど…珍しいね。流星が忘れ物だなんて」
「あ…うん、まあな」
そう流星はほんのり顔を赤らめて言う。
流星は意外ときっちりしている性格だから、2年になってからは忘れ物をしたことはなかった。
珍しいけど、人間そういうこともあるよね。
私は流星に教科書を見せようと差し出した。
だが、私と流星の間には通路がある。
貸してしまったら私が見れない。
「じゃ、ごめん。机をくっつけさして」
つまり…こうなるのである。