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赤い印

第4章 波乱の部活時間

この子達は、決して皆星に興味がない。
そう思うとなんだか悲しかった。

「やっと帰った…」
雄治が溜息をつく。
「片付けるぞ」
那貴がそう声をかける。
部長は大量の入部届けを見て
ただ呆然としていた。

「…」
プラネタリウムにそっと触れる。
まだ少しだけ温かい。

「春の大三角…は、
 牛飼座のアークトゥルス、
 獅子座のデネボラ、
 乙女座のスピカ…。
 春の星空はカラフルで、
 夜空は花畑みたいなんだよ…」
私が呟きだすと、3人は
黙って耳を傾けている様だった。

私は振り返った。

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