テキストサイズ

赤い印

第5章 夜の天文部

「おー、やってるなぁ…」
このやる気なさげな声…。

「速水先生、遅いです」
早々に那貴がガンを飛ばす。
「こっちは仕事があるんだよ。
忙しいの。」

ぷかぷかとタバコをふかしながら言ったって、説得力は0だ。

「お~、渚。木星見えた?」
「部長が今合わせてるの火星ですよ、先生」
「なんだ。順番待ちか。」
先生は私と反対側の部長の隣に
寝転がった。

「先生、あの二人の喧嘩止めないんですか?」
「野郎共は喧嘩してりゃいいの」

いや、先生が面倒くさいだけでしょう…。

心で突っ込んだ。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ