僕の初恋
第1章 2007年 思い出
…
僕の名前は、甲斐優介。妹の名前は、甲斐優愛。
…妹を意識し始めたのは、僕が10歳の頃だった。
妹は、その頃8歳だった。
夏休み、僕は妹と2人で電車に乗って祖母の家に向かった。
「ねぇーおにいちゃん、ゆうあおなかすいたよ」
「もー、はやすぎない?まだでんしゃにのって5分もたってないのに…」
「じかんなんてかんけいないよお…」
「もう…わかったから、はい」
僕は飽きれた顔をし、バッグからおにぎりを取り出した。
「やったあ、ありがとう」
「///」
僕はこの頃も少しおかしかった。
優愛の喜ぶ顔を見ると、心が凄くドキドキする。
この時僕はまだ「好き」という気持ちには気づいていなかった。