
僕の初恋
第11章 2013年 自由時間
「まあ、詳しいことは秘密♪」
「ふーん…」
「にしてもエレベーター臭いねぇ…」
「何の…匂い…?」
「私の予想だと…精液のよーな気が……だってほら、床ベットベト。誰かオナニーでもしたんじゃない?」
オナニー…か……
…まさか、な…
「あ、そうそう。」
「?」
「君、寿也くんには気をつけなよ。」
「え、何で…」
「もし君の妹が寿也くんと付き合ってたなら、の話だけど。」
「…?」
「寿也くん、ほんっとに君の妹の事好きそうだから、どんな手を使うかなんてわかんないからね。もしかしたら君が傷付く事になるかもよ」
「え…何で、俺が…」
「君がシスコンだから」
「は、はあ⁉何で…」
「ふふっ、バレバレだって♪」
そう言うと、俺のおでこに人差し指を当てた
「いーい?もしかしたら、今寿也くんの部屋で二人がやってるかもしれないのに、呑気にエレベーターなんて乗ってていーの?」
あ…そうだ…な…
「…今、何階?」
「今は 6.5階。もう少しで六階。」
俺は六階のボタンを押した
「…行かないとな」
「…♪」
