僕の初恋
第3章 2013年 足りない時間
「ちょっ…優介!」
「あれ、菜ノ花、どうかした?」
「あ、ううん、行こ」
早く着きすぎたか…。誰もいない…。
プルルルルッ
電話の着信音が鳴った。
「えっと…………永野か。」
『おい、優介どこにいるんだよ』
「教室」
『早っ!あのなあ、あの子最後涙が…』
「お前まであの女に騙されてんのか。」
『…え?』
「あんなの、男を手に入れるために決まってるだろ。汚い笑顔でさ。」
『あー…分からなくも無いな。俺もあの子ちょっと苦手だし。』
「まあ、早く来いよ」
俺は電話を切った。
…あの女、
ややこしくなりそうだな……