僕の初恋
第8章 2013年 止まらない時間
*優愛編*
「ごちそうさま。美味しかったよ」
「じゃあ、食器は私が洗いますね」
私はその場を離れ、台所に向かう。
向かえには宮原さんが座っているし
…なんか気まずい…
「…なあ」
「あ、はい」
「…あいつのどこが好き?」
「あ、あいつって…」
「優介の事」
「っ///」
急に暑くなってきた
「顔。真っ赤」
「…まあ、人思いなとことか」
「…あいつが?」
「意外に雰囲気悪そうに見えて、凄い人に気遣ってたり…」
「ふーん……俺は嫌いだな」
「え…」
「あいつ、凄い自己中だし。やっぱり父に似たのかもな」
「で、でも…」
「それに、優愛の事何にも思ってないだろうし」
「そんな事は…」
「どうして?なんでそう思う?」
毎回遮られる言葉。
「それは……」
「……い」
…ん?
「なんか外から聞こえるな」
皿洗いをやめ、ベランダの方に行くと
「お、お兄ちゃん⁉」
下を見ると、叫んでいるお兄ちゃんがいた