先生が教えて。
第21章 先生の部屋
初、神田の家。
外から見て分かったけど、このマンション、結構高級な方だ。
お金持ちなのかな…
玄関に入るとフワッとラベンダー系の香りがした。
神田の匂いだ…。
靴を脱ぎ、リビングに招き入れられる。
白と紺色を強調とした部屋で、いかにも神田っぽかった。
「紅茶でいいか?」
「あっ、私がやりますよ」
「いい。お前は適当に座ってろ」
「あ、はい…」
座れって言われても、どこに座ったらいいんだろう…。
リビングにはソファ、ソファの前にはフワフワのラグの上に置かれたガラステーブル。
台所はオープンになっていて、カウンターの前にはダイニングテーブルがあった。
オシャレだなぁ…。
とりあえず私は、その場に座った。
ヒヤリとフローリングの冷たさが直に伝わる。