先生が教えて。
第31章 新たに
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「で、お前これからどうすんの?
彼氏に追い出されたんだろ?」
「言い方悪いよ…。
全部、私が悪い。
裏切ったんだもん、私が…」
「帰るところないじゃんお前。
荷物とかは?
そのでっかいカバンに入ってるの?」
「うん…」
「明日は休日だけど、学校行かなきゃいけねーのか?」
「いや、私はまだ新任だし大丈夫」
「もういっそさ、兄貴の家に泊めてって押しかけちゃったら?」
「駄目だよそんなの…。
総司、今同棲してる人居るって言ってた」
「はぁ?」
隆司は驚いた様に目を見開いた。
なんだろう…?
「お前、それ本気で信じてるのか?」
「?
どういうこと?」
「…お前さ、
彼氏と別れてまで兄貴とヨリ戻したいんだろ?
だったらさ、少しは行動しろ」
そう言って隆司は、上着を着て出かける準備をした。
「行くぞ。」
「えっ、何処に…?」
「決まってるだろ、
兄貴の家だよ。」