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にゃんと喘いでくれるよね

第9章 猫と痛み






ここはどこだにゃ?




りくのいない世界は

みいには考えられなくて

考えれば考える程


目の奥が熱くなって

目から涙と呼ばれる液体が

頬をつたう。









みいの今いる世界は真っ暗で

光がいっさい見えない。








進めば進ほど

みいの意志とは

遠くなっている気がしてならない。










「みい…こっちおいで」





「りくぅ…」







暗闇の中でりくが

みいを呼んでは、

近づくと消える。








その繰り返し。







やめてにゃ…っ





どこにも…


いかないでよ…っ





消えないでよ…っ











みいをひとりに

しないでよ…っ

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