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にゃんと喘いでくれるよね

第11章 猫と迷子






ザクッ






「シャーッ」





僕は初めて

みいにひっかかれた。









それも深く




血が出て痛い位に。








「り、りくー!!」








そしてすぐにお母さんは




僕を車に乗せて病院へむかった。









大げさに包帯なんか


巻かれちゃって…





家に帰った時


いとこのお兄ちゃんに


バカにされたのが今も忘れられない。








「ははっ…


りく…お前も独占欲

つえーんだな(笑)」









「独占欲…?」








「…んー




おっきくなれば分かるよ」










みいは

ピョンッと


いとこのお兄ちゃんの膝の上で


すまし顔をする。








…なんだよコイツ





ひっかかれた事による


むかつきじゃなく


また違ったむかつきが





僕の中を埋め尽くした。

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