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身代わりH

第15章 *条件

ギシ、とベッドに横たわりながらあたしは深い溜息をついた。




-お兄ちゃんは気付いてた。




あたしの体が疼いてること…お兄ちゃんが欲しくて…熱くなってること…。




それなのにっ…おでこにキスだけなんて…ひどいよっ…。




そっ、と額に触れてみる。さっきお兄ちゃんに触れられたと思うと、いつもは憎らしい自分の顔もすごく愛しく思えてくる。




もっと…触れて欲しかった。いつもみたいに…もっと強引に…。




-きゅんっっ。




「-っっ…!」




お兄ちゃんの温もりを思い出し、体の奥が燃える熱く疼いた。




…もうダメ…っっ。




-その後、あたしがしたことと言えば、ひとつしかなかった。




いつかのように、お兄ちゃんの声と温もりを想像しながら…自分を慰めるしか、なかった。

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