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身代わりH

第3章 *家に帰ると・・・

皮肉な事に、あたしのベッドとお兄ちゃんのベッドは一枚の壁の両側にぴったりくっついていて、布団をかぶってても、声は聞こえてしまう。



でも、そうとわかっていても…、じっとしてはいられない。



“…んっ…もう…っ”


“…なんだよ…いいだろ?…”



微かに二人のやり取りが耳に入る度に胸が苦しくなる。



もう、イヤ…。



こうして何度、布団の中で声を押し殺して泣いたんだろう。

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