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身代わりH

第18章 *自分で?

そのことを悟ったあたしの胸は不覚にも甘く高鳴り、次の瞬間、ニュルリと指が引き抜かれた。




お兄ちゃんはゆっくりと唇を離
し、はあ、と熱い息を吐いた。




そして、いつもは凛々しい瞳を苦しそうに細めて、言った。




「…オレが欲しいって…言えよ」



「…!…」



ドキン…!




初めて見るお兄ちゃんの表情に、心臓が止まる思いがした。




「早く…っ!」




お兄ちゃんはそう急かしながら自分のものを押し当てて来た。




ググッ…




それはお兄ちゃんの眼差しと同じくらい、熱くて。




-こんなに…お兄ちゃんが愛しいと思ったことなんて、ない。

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