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身代わりH

第19章 *広まる噂

-言えるわけないよ。




相手が実のお兄ちゃんだなんて。




-もう何度も、体を許してるなんて…。




「え~、いいじゃん、教えてよ-!」




ユミちゃんがぶうとむくれたけど、あたしは終始苦笑いでごまかし、ようやくユミちゃんが追求を諦めた頃、あたしは嫌な空気を感じた。




「??-……」




廊下ですれ違う同級生達が、声を潜めて何やら話している。




「…ねえ、B組のあのコ…」




「あ、聞いた聞いた!びっくりだよね~」




明らかに厭味を含んだ言い方。




「-何なの?」




異様な雰囲気を感じたのはあたしだけじゃなかった。

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