テキストサイズ

身代わりH

第4章 *お仕置き

厳しい一言に、心臓が凍る。




「苛々するんだよ、おまえ見てると…-許して欲しいなら、大人しくしてろ」



「-…!!」




…そんなに?
そんなにあたしが嫌いなの?




ショックで声も出せないあたしの首筋に、お兄ちゃんの唇が押し当てられた。




ちゅ、ちゅ…と、皮膚を吸われる度に、言いようのない悲しみが襲ってくる。




ここにいるのは…こうして触れてるのは…大好きな人。




この匂いも間違いなく愛しいあなたのもの。




-だけど…どうしてこんな形で触れ合わなきゃいけないの…?




ハラリ。




涙がこめかみを伝って滑り落ち、お兄ちゃんがゆっくりと顔を上げた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ