ドリームSEXカフェ
第11章 夢見る猫
―――――――――――…
コトン…
カフェにはお客様とオーナーの二人…
無言で向き合い…
飲み物を見つめる客…
夢から覚め…客の、大きなグレーの瞳から、大粒の涙がテーブルに落ちる…
『…願い、いや…思いは伝えましたか?』
オーナーの声に客はコクンと頷いた…
ギィ…カラン
不意にカフェの入口が開き…一人の女性が…息を切らせ入ってきた…
『すみません…ここに、翔…来てませんか?』
女性の慌てた様子に客はビクッと縮こまる…
『…黒い…猫なんですけど…瞳はグレーで…
あっ!シルバーのアクセサリーを首にして……』
女性はカウンターにチョコンと座りミルクを前にした猫を見つけると…
パアッとと顔が明るくなった
『!!!翔!!!よかった〜はぐれた時はどうしようかと!!!』
猫は「ニャー」と鳴き彼女を見た。
『…お客様の猫ですか?』
オーナーは猫の頭を軽く撫で…二人を見比べた
『…はい、買い物に連れ出したら…何か不機嫌で…』
『最近、何かありましたか?動物は意外とパートナーの心情が解るといいますし』
女性はヘヘヘと笑い…
『…最近、大屋さんに翔の事がバレて…アパート出なくちゃいけなくなってしまって…
この際…』