ドリームSEXカフェ
第14章 記憶と少女〜選択の手紙〜
泣きながら…
歩いた…
私は…壊れてしまった…
涙は止まらず…どこを歩いているかも…わからないまま、裏路上をフラフラ…
突き当たりに来ると…目の前にカフェがあった…
【ドリーム∞カフェ】
看板にそう書いてあった…
涙でグチャグチャな顔がカフェのガラスに写った…
すると…ガラスの向こうのカウンターの女性と目があった…
女性は微笑み…“どうぞ“と口が動いた…
店内には客が見当たらず…一人で泣けると…思い…
カフェの中に入った…
ギィ―――…
『いらっしゃいませ』
私はペコッと頭を下げ…
店内の中を見渡した…
カウンターの席に座り…
俯せになり泣いた……
カタン…
『これサービス』
腕の隙間から見えたのは…ルビー色のゼリー…
フワリと甘酸っぱい香りが…ぽっかり開いた心の隙間に優しく入ってきた…
『…お客様?奥の扉が見えますか?』
目線を奥にやると…大きな扉がそこにはあった
『…大きい扉』
『あの奥はお客様の願望を現実にできる…不思議な世界がありますよ?
今、お客様が思っている事、伝えたい事を…吐き出す場所が必要なのでは?
…全ての願望を体験して…最後に残った感情で、その後を決めても…いいのでは?』
私は扉の前に進み…
涙をグイッと拭いた。
伝えたい事が…ある…
私は両手で扉を開いた…