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「よーし！全員揃ったな？出席番号順に並べー」


よりによって今日は男女混合で体育祭の練習だった。
私の前後左右どちらも男子という並び順で思わず体を隠してしまった。


「なあなあ藤野さん、今日下着付けてないってほんと？」

「うそ！？まじで！？」


私が下着を付けていないことはもう広まってたみたいで隣に立っていた男子が興味心身で話しかけてきた。


「あ、朝いそいでて…」

「まじかよ！ラッキー！」

「藤野さんが走るところ見てるからね♪」


次々と男子が話し掛けてきて恥ずかしくて必死に胸を隠す。小さめの体操着が体に張り付いて体のラインが丸分かりになってしまいそうだ。


「藤野、大丈夫か？今日は休んでたほうがいいと思うけど…」


斜め後ろに立っていた澤田くんに小声で声を掛けられた。やっぱり澤田くんも知ってるんだ…私が下着はいてないこと。


「大丈夫…わたし体育の成績良くないから授業は出なきゃ」

「そっか…あんま、藤野の身体見られんのやだな、俺」

澤田くんがぽつりと呟いた声はピストルの音にかき消されてしまったけれど、しっかり私の耳に届いた。
その言葉の意味を頭の中で考えると胸がぎゅっとなって恥ずかしかった。