私と飼い主のはなし
第11章 夜のお散歩
早くしないとまた誰か来てしまう。
私は勇気を振り絞り携帯をムービーモードにして映る場所に置いてそばにある電柱の横で四つん這いになった。
そして恐る恐る片脚を上げる。
(…恥ずかしい、どうしよう、こんな姿…はやくしなきゃ、でも意識しちゃうと余計に出ないよお、)
ムービーが回ってることに意識をしてしまって
なかなかおしっこが出て来ない
隼人さんにおしっこしてるところを見られちゃう、
だめ、考えるとあそこが…
おしっこよりも先に垂れるのはえっちな汁
なんとか押さえようと下腹部に力を入れてみる。すると
チョロ…
少量のおしっこが出てくる。
そして徐々におしっこの穴から弧を描くようにおしっこが出てきて電柱にかかっていく
なんでだろう、
恥ずかしくて死んじゃいそうなのに
この開放感。
とっても、気持ちいい…っ、
みて、
わんちゃんみたいに脚をあげておしっこするわたしのいやらしい姿、
「あぁっ、見てぇっ、おしっこ、見てくださいっ」
ジャーっという音にかき消されないように
隼人さんにちゃんと聞こえるように大きな声でそう言う。
そして、わたしは気づかなかった
後ろに人がいることを。
「…ねぇ、お姉さんなにやってるの?」