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第2章 土曜日
バタンッ
「…っはぁ…はぁ…」
やはり、屋上までの道のりは遠いなと基樹は、改めて思ったのであった。
基樹の学校は5階建てで、県でもかなり大きいと有名だった。
だが何故か、エレベーターやエスカレーターをつけるなど、学校は気に掛けてくれなかった。
「…ここなら大丈夫だろう…」
そう呟いて、基樹はその場に腰を降ろした。
カサ…
「…!?…誰だ!!!」
「…俺だ。煌太」
「…煌太か…びっくりした…」
基樹はほっと胸を撫で下ろした。
「…なぁ…同盟組まねぇ?」
「…え?」
「ほら、S、ルールはないって言ってたじゃんか。」
「…」
確かに、Sは言っていたが……
基樹は、Sは“裏切る”“裏切られる”で、殺し合いをもっと刺激的にしようということで言ったのではないか…と
心配で、なかなか首を縦に振ることが出来なかった。
「…俺、ぜってぇ裏切らないから。誓う。」
基樹は誓われるとなるともう、断ることが出来ない性格だったし、
何より煌太が真顔だった為、妙な説得力を感じさせられたのだ。
基樹には、もう断る理由なんて無かった。
「…組もう。俺も誓う。」
こうして2人は同盟を結んだ。