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「…じゃあ、分担決めようか」

早速、と言って煌太が提案した。

「じゃあ、ここで作戦を練る担当と、外で敵を監視する担当。…どっちがいい？」


「…俺作戦やるよ。」

基樹は未だ煌太を信じられないでいた。
…いつ裏切るか分からないからだ。


――幼い頃、何かの書物で見た気がする。

そこには、
『近人我に災難降らす』
と書いてあった気がした。

近人…つまり、近くにいる人のことだ。
信用している、親しい人。
その人が……自分に災難降らす。

……この状況では、基樹を殺すことを指す。


基樹は警戒心をより強めた。