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第2章 土曜日



――とにかく…


死体をそのままにはしていられないので、片付けねばならない。


基樹の頭の中は混乱していたが、流石に片付けねば自分の身が危ないということだけは判ったので

死体をどうするか必死にイメージトレーニングしていた。


今の基樹で思い付く処理方法は…『燃やし尽くして骨のみにし、骨を砕いて撒き散らす』ということや、『そのまま放置、気になり近寄った参加者を殺す』、

『切り刻み、職員室のデスクの全ての引き出しに少しずつ棄てる』


の3つだけだった。



だが、“燃やし尽くし大作戦”は死体の悪臭に気付きターゲットにされる可能性が高い為、却下。


次なる“放置大作戦”は、思い付いたのはいいものの…職員室は質素な為基樹が隠れ潜む場所が無い。よって却下。


そして最後の“切り刻み大作戦”は、他の作戦と比べると短時間で棄てることが出来る。



…今最も優先しなければいけないことは、最も短時間で出来るだけ小さな音で終わらせること。


その条件に一番当てはまったのが、この“切り刻み大作戦”だった。



…参加者は、いつ来ても可笑しくはない。


その現実を改めて脳に取り込んだ基樹は、今までよりずっと危機感と緊張感を持つことが出来た。


その成果か、基樹は死体を頭蓋骨、首、腕、上半身、下半身、腿、ふくらはぎ、足…と切り刻みデスクの引き出しに入れることが出来た。

さらに、思っていた程時間は掛からず、
かつ誰にも見られることも無く、作業を終えることが出来た。



ただ、


基樹に残ったのは…







「……」






大きな罪悪感だった。




証拠に…基樹はただ漠然と、両手に付いたSの返り血を見つめていた――。

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