
私のオネエちゃん
第9章 文化祭
真子「お兄ちゃん、待っ…」
恭平「…」
真子「ちょ…お兄ちゃんってば!!」
恭平「えっ…何」
真子「どこまで行くの…」
恭平「どこって…」
真子「…」
無我夢中で歩き続け
気がついたら人気のない昇降口に来てい
た
人気のない昇降口だけあって
どのクラスも店を出してはおらず今は
完全に物置き場に
なっていた
恭平「…」
真子「お兄ちゃ…!?」
恭平「…」
真子「…何っ」
真子の頬を
ケイにキスされた場所に触れた恭平
頬に触れる手は優しかったが
その表情はえらく
ご立腹で…
恭平「キスなんかされて…何してんだよ
お前は…」
真子「だっ…だってケイ君はアメリカ人
だから…キスは挨拶で…」
恭平「じゃあ真子は、アメリカ人となら
誰とでもキスするのかよ!?」
真子「そんなワケないでしょう!!大体
あぁもう…」
恭平「何だよ」
真子「…大体…何でキスされたくらいで
怒られなきゃいけないのよ…」
恭平「はぁ!?別に怒ってなんか」
真子「怒ってる!!」
恭平「だっ…だったらそれは」
真子「それは?」
