あたしは被害者
第9章 どっちもぶっ壊す
また向けられているであろう
視線をあたしは無視して
文字をうつ。
達也、
今はあんたなんかより
”こっち”の方がおもしろいの。
『ホントっ!?
じゃあ駅前の
新しくできたカフェで(*^-^*)
日にちは桶川さんが
決めてください!
あたしは桶川さんに
合わせるよ(*´∀`)』
いつもより興奮していた。
でもそれを押さえて
いつも通りにメールを送る。
ゆっくり顔を上げると、
敵チームにわざと転ばされた
達也が目に飛び込んできた。
かっこわる。
鼻で笑って
正也を思い出す。
「どっちもぶっ潰して
どっちもぶっ壊してやるよ」
あたしが見せた『本性』は
周りの声援によって
かき消された。