テキストサイズ

あたしは被害者

第9章 どっちもぶっ壊す



部屋に戻って
ベッドに座る。

何度かバウンドして、
それが楽しくて
何度も座り直す。


えへへっ
楽しい……。



けど

すぐに飽きて

また怒りがこみ上げる。


何に対する怒りなのか
あたし自身もよくわからない。


成長期?
反抗期?
思春期?

なにがムカつくの。

ママ?桶川?正也?
達也?しほり?エリ?







ふと思う。

明日は正也とデートだ。
週末デート。


なにしようかな

とりあえずもっと話して

もっと触って

もっと仲良くなって


もっとあたしを好きにさせる。


折り曲げた指をまた広げて

小さくてきれいな手のひらに
周りの人間の顔を思い浮かべる。



やること、

いっぱい。


大変だなぁ
計画きちんと立てなきゃ

あたしの行動1つ1つが
周りの人間の行動を変え、

あたしの言語1つ1つが、
周りの人間の思いを変える。


すべてあたしにかかっていると
思うと

すごく

ゾクゾクしてしまう……




ストーリーメニュー

TOPTOPへ