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あたしは被害者

第8章 5人目のターゲット


「……あの」

あたしと同じ背丈の彼は
消え入りそうな声で


「なんで僕なんかと……」


あたしはハッキリと

「友達でしょ!

ほら!正也お昼たべよっ!」


あたしの机と正也の机を
向き合ってくっつけた。


鞄からお弁当を取り出す。


朝はママが起きられないから
あたしがお弁当作らないと
売店に行くことになる。

たまに作り忘れるけど
女子力の明お弁当は作らなきゃね……。


「……正也?」


正也は椅子にも座らず
もじもじしている。


「ま、正也もしかして……



トイレ?」


「ち、違います!
……あの……僕その……そんな立派な
お弁当なくて……」


正也はゆっくり鞄から
コンビニのおにぎりを1つ、
取り出した。




「え、ええええ……?!」

こ、これだけ?
食べ盛りの男がこれだけかよ……

だからこーんなへにゃちょこの
体なんだよ……!

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