さきゅばす
第3章 夜のクラブ
ほとんどの人が外国人で、なんだか日本人の私は勝手に肩身をせまくする
室内が少しだけ暗くなると、左右の巨大な画面にイメージモーションが映った
ただのBGMなのに凄くいい音だ
詳しくは分からないけど、この部屋の造りが特殊なのだろう
「桜、紹介するよ。たぶん知ってると思うけど、シンガーソングライターのナツさん」
あ、テレビで見たことがある
彼女の曲はなかなか独創的で、ユイも熱烈なファンの1人だ
「桜です」
私は立ち上がってお辞儀をした
「へぇー、今までのガールフレンドのなかで、1番まともそうね」
「ちょ…ちょっと……ナツ!」
ナツさんは大きな目をクルクルさせて悪戯な笑顔を見せる
「冗談よ、冗談! 早く行ってらっしゃーい、準備があるんでしょ」
ハルは何も言い返せず、舞台の方へ消えた
ナツさんは私の方へ椅子を寄せると、「よっこいしょ」と言って座る
「あんた、ヤバイぐらい良い匂いがするね」
「いえ、ナツさんからもすごくいい匂いがします」
「そう…?」
ナツさんは嬉しそうに微笑んだ
「これね、ゲランに家のパイナップルセージを足したの、いいでしょ?」
「ええ!」
ナツさんと話していると急に照明が落ちた
音楽が次第に激しくなる
「なにが始まるんですか?」
ナツさんは食べようとしていた肉を皿に置いた
「あんた、もしかして何にも知らないの!?」
「……はい」
「信じられない……!」
ナツさんはフォーク刺さった肉をパクッと口に放り込んだ
室内が少しだけ暗くなると、左右の巨大な画面にイメージモーションが映った
ただのBGMなのに凄くいい音だ
詳しくは分からないけど、この部屋の造りが特殊なのだろう
「桜、紹介するよ。たぶん知ってると思うけど、シンガーソングライターのナツさん」
あ、テレビで見たことがある
彼女の曲はなかなか独創的で、ユイも熱烈なファンの1人だ
「桜です」
私は立ち上がってお辞儀をした
「へぇー、今までのガールフレンドのなかで、1番まともそうね」
「ちょ…ちょっと……ナツ!」
ナツさんは大きな目をクルクルさせて悪戯な笑顔を見せる
「冗談よ、冗談! 早く行ってらっしゃーい、準備があるんでしょ」
ハルは何も言い返せず、舞台の方へ消えた
ナツさんは私の方へ椅子を寄せると、「よっこいしょ」と言って座る
「あんた、ヤバイぐらい良い匂いがするね」
「いえ、ナツさんからもすごくいい匂いがします」
「そう…?」
ナツさんは嬉しそうに微笑んだ
「これね、ゲランに家のパイナップルセージを足したの、いいでしょ?」
「ええ!」
ナツさんと話していると急に照明が落ちた
音楽が次第に激しくなる
「なにが始まるんですか?」
ナツさんは食べようとしていた肉を皿に置いた
「あんた、もしかして何にも知らないの!?」
「……はい」
「信じられない……!」
ナツさんはフォーク刺さった肉をパクッと口に放り込んだ