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さきゅばす

第4章 平凡な毎日!?

集合場所に着いたけれど

椅子に座ったお婆ちゃん達がいるだけ

みんな遅っ!

空いているところに座って待つことに。


……それから10分後

誰もこない

お婆ちゃん達も、大量のバッグを積んだカートをチラ見し始める

すごい不安……

周囲を見渡すと、マズイことにさっきの革ジャンの男がこちらに近づいてくる

さらに不安……

空港を行き交う人たちとは違う、無作法で、馴れ合わない、危険な雰囲気

10ぐらい上だと思うけれど、ちゃんと身なりを整えれば、もっと若く見えるかもしれない

「サクラか?」

「え、なに!?」

急に声をかけられて、ビクッとなる

「……そうですけど」

「アキだ」

アキと名乗った男は、スタッフの社員証を見せる

「ナツに頼まれた。5時までには全部回るぞ」

そう言って、荷物を持って行こうとする

「ちょっと! あの……他のスタッフの人はどうしたんですか!?」

「30分前には出た」

「ええっ!」



しょうがなくアキと名乗る人について行く

完全に信じていないので、少し距離をあけて進んでいると、だだっ広い駐車場に着いた

いくつもの大型バスが停まっている
なかで、申し訳なさそうに軽トラが
並んでいる

「……まさか」

アキはなんの迷いもなく、軽トラの荷台にバッグを積む

プラダやグッチ、エルメスのバッグがポイポイと投げられ、青いビニールシートに覆われる

「こんなとこに積んで大丈夫なんですか!?」

「大丈夫。乗らないのか?」

どうしても信じれない

こんな車で、服の趣味も悪いし、暴力的な人が、ナツさんの知り合い?

「ちょっと、確認させてもらいます」

アキは「どうぞ」と言って、ハンドルから手を放した

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