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「くっ…」

──ほら、そうやって僕を誘うんだ。
そんな目をしても僕には勝てないって知ってるはずなの。
君って本当、単純で好きだ。

「だらしないよ士。しっかりしてくれたまえ」

──そんなことを言って、無理なことが分かっているはずなのにわざとそう言って俺を困らせるのは海東のいつもの手だと俺は知っている。

「やめ…っ、ぁっ！」

──耐えようって頑張っているようだけど我慢しなくていいんだよ士。
体が求めるままに、僕を求めて。
僕も、僕を士でいっぱいにしたいから。

「いいよ士。素敵だ」

──欲望を抑えきれない俺を嘲笑うかのように、海東は俺のそれに触れてくる。
海東の触れ方はやっぱり卑怯で、でも俺はそれに逆らえなくて。
悔しいが、そんな海東に開発されているのが俺だ。