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仮面な人たちの恋愛夢小説

第17章 旅と、彼と、(D)

一人、孤独でいた彼女を拾ってくれた人がいた。彼女は親というものを知らずに育った。
彼は、自分の記憶がない。ただ、自分のすべきことだけは分かっていてその為に旅をしている。
彼女は彼の旅について行った。

『今度の世界はどんな所?』

「さぁな。まぁ、ろくな所ではないだろうな」

毎回どんな世界が待ち受けているのか分からない彼の旅。危険だけどそのスリルみたいなものが彼女には刺激になっていた。

『どんな所でも、私は士について行く』

彼女はいつもそう言っていた。理由は…無いわけではない。
私という存在を、そう言う言葉で示したかったんだ。と彼女は思っていた。

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