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仮面な人たちの恋愛夢小説

第20章 赤い殺戮・赤い記憶(鎧)

「まったく…君も鈍感だな。さっきキスをした時点で気付かないか?」

『キス‥‥‥あっ…!』

数分前の出来事を思い出す彼女は急に恥ずかしさが込み上げて貴虎から離れる。が、貴虎はそれを許してはくれなかった。

「逃げることはないだろう。傍にいてくれ」

彼女はそっと自分を抱き寄せる貴虎がいつも完璧に仕事をこなしている主任という姿ではなく、自分が殺めてしまったかもしれない兄の様に思えてならなかった──

赤い殺戮・赤い記憶 END

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