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仮面な人たちの恋愛夢小説

第43章 赤の欲望に堕ちて、(0※)

「お前、また俺のアイス食ったな…?」


『だって食べたかったんだもん』


手でパタパタと顔を扇ぎながら冷蔵庫の前で俺を見ている彼奴。


仕方なく映司が用意していたもうひとつのアイスを手に取った。


『あ、そっちもおいしそー!』


「おい!やめろっ!」


僕の手からアイスを奪おうとする彼奴を退けようとしたとき、彼奴は持っていたアイスを自分から迎えに行った。


少しかじられた先の方を見て俺はギョッとする。


「お前なぁ…ッ!」


『美味しい!ほら、アンクも食べなよっ!』


ぐいっと手を押せば俺の口に入るアイス。


彼奴はどう?と俺の手を掴んだままいう。

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