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仮面な人たちの恋愛夢小説

第43章 赤の欲望に堕ちて、(0※)

「味、分からねえーの知ってるだろうが」


『あ‥ごめん…』


彼奴が沈んだ表情になったことで、俺の胸に何か刺さるものを感じていた。


「そんな顔すんじゃねえーよ」


『え‥‥っ』


空いている方の手で彼奴の腕を掴み強引に口づければ彼奴は驚いて、壁に寄りかかった。


「甘いか?」


『ん‥‥甘い…』


ペロリと唇を舐めてその甘さを確かめている姿に、俺の中の何かが切れた。


「よし、お前ごと食ってやる」


手に持ったままの溶けかけのアイスを彼奴の首筋から胸元にかけて塗るようにして沿わせていく。


アイスで濡れた彼奴の肌は何処か妖艶で、俺は即座に食らいついた。

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