声を届けたい
第10章 告白
【……瞳……?
でも、引っ越ししてからは…
いつも…瞳の顔ばっかり…思い出した…
おかしいんだ、薫姉さんが好きだったのに…
喧嘩した時の、瞳の顔、
笑った時の、瞳の顔…
引っ越しの日に…
泣いていた…瞳の顔…
そればっかり………】
『////守…』
【今、こうして…
瞳と電話して…声を聞いて…毎日…毎日…
聞きたい声は…瞳のだって…
実感する……
今・・・・・・・・・・・・好きなのは・・・
瞳・・・・・・・なんだ・・・・・】
『う…っ…そ・・・・・』
涙が…出て来た…
今…好きなのは……私…なんだ…
耳に残る…
守の優しい声…
【・・・・瞳・・・泣いてる?】
『…泣いてる………
嬉しいから…泣いてる…』
【瞳も…俺が…好き…
って事でいいのかな?】
『はい…いいです…』
【なら…これ以上うれしい…誕生日プレゼントはないよ…
ありがとう…瞳…】
『…え…他には…』
【ん〜…じゃあ!
受話器にキスして!!!】
『は?嫌だよ!!!』
【瞳のケチ!
あっ…そろそろ電話切るね!お休み…瞳…】
『……お休み…守…
………チュッ!』
【!?瞳!?】
プッ…ツー、ツー、ツー…