声を届けたい
第2章 机
部屋着に着替え、
机にむかう…
荒れてるな…机…
片付け、いらないプリントやDMをごみ箱に捨てていく…
パサ…
便箋がプリントや教科書の隙間から落ちた…
『あ…忘れてた…
……守クン……』
便箋を手にして…
何気なく…
見える位置に置いた…
宿題をしながら…
時折、便箋に目が止まる…
三年ぶり…
カリカリ…
声変わりとか…してそう…
カリカリ…
なんで転校したんだっけ?
カリカリ…
今時…手紙って…
カリカリ…
メルアド知らないかっ…
カリ…
電話して…
カリ…
『あっ!!!ショートメールあるじゃん!!!』
あ…メーカー違うと無理だっけ?
面倒臭い…いや…
緊張するんだって…
電話…
カリカリ…カリ…ポキ
あ…芯折れた…
折れたシャープペンシルの芯が…便箋の横まで飛んだ…
『…電話して…アドレス聞けばいいか…』
便箋から手紙を出し、
書かれてある番号に電話をかけた…