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夜会で踊りましょ!!

第2章 翼女のヒミツ

 翼女は今、自宅のお風呂の中にいる。


「はぁー」
 湯船の中で体育座りをしている。


「楽しかった…男の子の着替えって、いい感じだった…いい」

 今日あった事を思い出している。


「……フフフ……」


「顔が緩む…」
 翼女が頬を触っている。

 水面に浮かぶ自分の顔がにやけている。


「あ!」
 鉄の臭いがする。

「ヤバぃ…鼻血出そう…」
 鼻をつまんで、お風呂から出る。


 脱衣所で鏡を見ると、自分の鼻から鼻血が出ているのを確認した。

「ああ、やだー鼻血!」
 鼻にティッシュを詰めている。


 バタン!
 脱衣所から廊下に出る翼女。

「出たよー」
 翼女はリビングの方に一声かけて、自分の部屋に向う。

「はーい。あら?翼女のぼせたの?」
 母が翼女の鼻を指差して心配する。

「うんちょっと…でも、大丈夫よ」
 恥ずかしそうに、鼻を隠しながら自分の部屋に入ろうとする翼女。

「そう?明日休みだからって、夜更かしは程ほどにしなさいよ」
 母が苦言を言う。

「はーい」
 翼女は逃げるように、急いで自分の部屋に入る。

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