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薔薇はあいを囁く

第2章 薔薇の香りの麗人



クチュリ。


「…ひゃあん。直に触らないでぇ…!!」


クチュクチュクチュ。

厭らしい水音が響いた。

足をバタつかせても、彼の腕の力は強くて、あたしの抵抗なんて、あっという間に封じられてしまう。

膣とクリトリスの間をくるくると何往復も。

けして肝心なところは触れてくれない。


なのに、あたしの大事なところからは、たくさん愛液が滲み出て来てるのがわかった。

彼に処女は奪われたことはない。


いつも、指一本だけ、第二関節くらいまでしか入れられたことしかない。

だけど、あたしのソコは、立人さんを求めてジンジンしてきた。


「クス(笑)濡れてる。」



「…言わないで、くだしゃい。」



「可愛いね。あいは。」


「そんなことな…っあん。」


今、微かに、立人さんの指が、クリトリスに触れた。

でも、すぐにその手は、あたしの下着から、すっと抜かれた。



「あいはまだ15才で処女なのに、反応は、立派なおんなだね。」



「…立人さん?」




「まあ、そんな体にしたのは、僕だけどね(笑)」



立人さんが、あたしのおでこにキスを落とす。


「あい?こんな淫らな君の姿を見れるのは、この先もずっとこの僕だけだ。」



ドキンドキン。
綺麗な立人さんの真剣な顔から目が離せない。



「だから、あいも、僕の愛に素直に答えてね?」



「……はい。」



コクンと素直に頷いたあたしに、立人さんは、爽やかな笑顔で答えてくれた。


「いい子。いい子。」


頭を優しくなでなでしてくれる、そんな彼が素直にいとおしいと思った。


ずっと孤独だったあたし。

こんな風に、頭を誰かになでて貰った記憶などなかった。

例えそれが偽りだったとしても、嬉しかった。

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