
薔薇はあいを囁く
第2章 薔薇の香りの麗人
「ちょっとシャワー浴びて来るね。」
立人さんは、散々あたしのことを煽った癖に、スルスルと手を解放した。
不思議なことに、手首には、縛られた痕など残ってなかった。
「いい子で待ってて?戻ってきたら、あいのおっぱいもクリトリスも、たくさん可愛がってあげるから。」
かあああっと、真っ赤になる。
「愛してるよ、あい。」
「…恥ずかしいですよ…。」
「可愛い。」
チュっと、あたしの頬にキスを落とすと、自分の部屋から出ていってしまった。
何だかとても寂しい気持ちになる。
立人さん…。
あなたに触れられた場所が、ジンジン疼いて、早く触れられたくて仕方ないの…。
なんだろう、この気持ちは?
顔を見れば、恥ずかしくて、エッチなことをされれば、逃げたくなるのに…。
本当は、もっと触ってほしいだなんて。
今まで味わったことのない、気持ち。
立人さん、お願い、早く戻ってきて?
