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人魚

第12章 隙間

夏の雨は冷たく
歌音を叩きつける



夏生を見ながら


『あたし言ったよね…』


夏生は


『ごめん…それしか言えない』


歌音は
ゆっくり近付いて
耳元で



『邪魔だから死ねよ…』そう



夏生に言い残し



蒼へと駆け出した。




蒼の身体に飛び付いて
抱きつく歌音


反応もしない蒼


夏生は背中を向けたまま
家に帰宅した

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