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人魚

第13章 赤い人魚

玄関へ慌てて降りた夏生


血まみれの母親が
あたしに…


『きちゃ…だめっ…』


と言ったまま…倒れた


一面に血の海が広がる


階段をかけ上がる夏生


追う歌音



扉を開けて部屋の鍵を閉めた



ハァハァと息遣い



どん!どん!どん!


段々と大きくなる音


窓から逃げようとした時


お父さんが弟と現れた



『こらぁ!夏生何をしてんだ!…』


お父さんは、軽トラから話しかけた


『だめっ…駄目だからね!きちゃだめ!』



夏生が 叫んだ。




ドアの音が止み


下へかけ降りる足音がした。

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