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「はぁ……千春?」




唇を離すと、まだ寂しいと思う気持ちが消えなくて勝手に涙が溢れてきた。


優介は額に口づけるよすぐ近くの部屋に入ればソファーベッドに座らせてくれた。

それでも私は勇気の手を離したくなくて掴んだままでいた。




「千春、嫌だった？あんなのとするの」




「もちろん嫌だけど……二人が、私を奴隷にしか見てないってことが……いやっ」




「……」




「私って強気で男嫌いだけど……本当は誰かに必要とされたくて、母さんも妹のことしか考えてなくて妹が交通事故にあっていなくなったら私を邪魔者扱いするの」



「千春……」




「私は出来損ないとか……逃げるために寮がある妹の憧れてたここに来たけど人の心など無視する学校で最悪だったよ……勇気に出会ってこの人は私を見てくれるのかなと思ったのに結局はっ……」




話している途中に唇を塞がれると優介はすぐに離して優しい笑みを浮かべた。



「兄さんは愛情表現が苦手な人だけど千春は特別だや……兄さんにとっても僕にとっても」



「優介……」




「だからね、そんなに不安そうな顔しないで。少しでも千春の気持ちが安らぐように僕がそばにいるからさ」




私の言葉を聞いて引かなかった……

愛情に飢えてるとかそういうことを言われると思っていた。



「……」



「千春……？」



「抱いて……」