赤い恋 ~sho sakurai~
第10章 好きな人
翔「ふぅー、さっぱりした!」
髪をタオルでわしわしと拭きながら翔ちゃんがお風呂からあがってきた。
結「よかった、湯加減どうだった?」
翔「うん。丁度だったよ」
結「そう、ならよかった」
…………うー、聞けないー…。
そんな突然聞けるわけないし…。
もうー!こうゆう時に限ってみんないないし…。
翔「結衣、ご飯…」
結「あぁ!ごめんなさい!ぼーっとしてて…!」
気づくと翔ちゃんは食卓に座っててご飯を待ってた。
いけない!
慌てて、お皿にオムライスを盛っておかずを出す。
結「ごめんね、はい。オムライス♪」
翔ちゃんの前にお茶の入ったコップを置いた。
翔「おぉー!うまそ」
翔ちゃんはニコッと笑ってスプーンを持った。
翔「いただきまーす!」
…………私、ご飯食べてる翔ちゃん好き。
いや、翔ちゃん自体好きだけど、なんか心から美味しいって思って食べてる感じがするんだよね…。
翔「結衣はご飯もう食べたの?」
結「うん、翔ちゃんが帰ってくる少し前にね」
翔ちゃんの向かいに座りながら答える。
翔「ふーん…。一人で食べて寂しくない?」
翔ちゃんがご飯を食べる手を止めて
聞いた。