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赤い恋 ~sho sakurai~

第30章 報道

どうしよう…。


私……。

和「結衣…?気にすることな…」

結「翔ちゃんに迷惑かけちゃった…」

和「え…?」

…翔ちゃんだけじゃない…。

みんなにも迷惑がかかるかもしれない…。

私のせいで。

私が翔ちゃんを好きになったりしたから。

結「…ごめん…なさい……」

どうしよう…。

にのの顔見れない…。


和「…どうして…結衣が謝るの…」

どうしてって…、

結「…私が…、私…」


……言いたく…、ないよ…。


結「……ごめん…なさい、今は…、ちょっと一人で考えていい?」


私は下を向いたまま、ほんとはちゃんと顔を見て謝らなきゃいけないって分かってるけど…。

怖かった。

にのはそうやって軽蔑したりするような人じゃないって分かってるけど…。

けど…。

今の状況はとても私の手には負えなくて…。


やっぱり、遠い人なのかな…って。

私がスタッフやってた頃はこんなことなかったのに…。

もうすっかりこういうの言われちゃう人たちなんだなって…。


今、こんなこと言われてるのは私のせいだけど…。


結「…ごめん…。ご飯だけ…、入れるから…」

和「…いいよ、自分で入れるよ…、大丈夫だから…」


私はただ首を降ってキッチンへ入った。


にののお茶碗をとってご飯をよそった。

コップにお茶を入れて食卓においた。


結「…ごめんなさい…」


小さく呟いて私はリビングを出た。


ー『バタン…』


結「…っ…」


なんで私が泣くの…?

結「ばか…、」

無力な自分が歯がゆい。

大きく笑って『大丈夫』って言うだけで何もかも安心させてあげられるような、できるような、そんな人だったら、
私もみんなを守れたかもしれない。


…沙良さんが言ってたことは正しい。

私は何でもないただの一般人。

翔ちゃんを好きになる資格はないのかもしれない。


私がここにいることでこれからもこんなことがおこるのかな…。


結「…、きっついなぁ……」


笑って言ってみたけど心は軽くなんてならない。


私はやっぱり迷惑なのかもしれない。

みんなが認めてくれたってこんなことがおきてちゃ意味がない。


ー「ただいま」

結「っ!」

玄関から翔ちゃんの声が聞こえた。

……ど…しよ…。

…どんな顔してして翔ちゃんに会えばいいの?

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